グレート・バリア・リーフ(オーストラリア)

CoffeewithMilkによるPixabayからの画像 グレートバリアリーフ

※アイキャッチ画像は「CoffeewithMilkによるPixabayからの画像」

Great Barrier Reef ( Australia ) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

1981年世界自然遺産登録

■日本の本州がすっぽり入るくらいの海洋に広がるサンゴの楽園

グレート・バリア・リーフは、オーストラリアの北東部の海岸沿いに広がる世界最大級のサンゴ礁として、オーストラリアで一番最初に世界遺産に登録されました。

その大きさは全長約2,000kmとほぼ日本の本州をひっくり返したような形がすっぽり入るような大きさで、海岸から~約2, 300kmほどの近い距離に分布しています。北は大陸の北端、南は世界遺産「ガリ(フレーザー島)」の手前、ロックハンプトンのあたりまでです。

このサンゴたちは、数千年にわたって進化してきた生態系の現れであり、歴史的には少なくとも4回の氷河期と間氷期のサイクルによって露出し、また水面に沈み、を繰り返し、過去15,000年間で大陸棚にはサンゴ礁が成長してきました(登録基準ⅷ)

今このサンゴが地球温暖化により、危機的な状況に陥りつつあります。今年の世界遺産委員会でも、一時、危機遺産リスト入りが囁かれました。

このサンゴ礁とサンゴによって形成された島々により、ダイナミックな海流を生み、4,000種以上の軟体動物、1,500種以上の魚、さらに多種多様なスポンジ、イソギンチャク、海虫、甲殻類などを誘い込み、豊な生態系が生まれてきたのです。

海の中だけでなく、これらの島々にマングローブの森等に種子が付着することで植物が育ち、ハトなどの鳥類が飛来し、また一つ多様な生態系を育みます(登録基準ⅸ)

また、マングローブが生い茂る栄養豊かな海域に、悠々と泳ぎ現れるのは、絶滅の危機に瀕しているジュゴン(登録基準ⅹ)。人魚のモデルになったとも言われる泳ぎと、可愛らしい姿がより尊さを感じます。他にも30種のクジラとイルカ、そしてウミガメに至っては世界の7種のうち6種はここグレートバリアリーフに生息しているのだとか。

■グレートバリアリーフを100%楽しむなら玄関口のケアンズへ!

これら自然遺産の価値すべてを体験するなら、成田から直行便で7時間程度で時差もほとんどないケアンズへの旅行がおすすめ!

小さな町ですが、空港からほんの15分程度でつき、そこから大陸北東部のグレートバリアリーフ世界遺産エリアのほとんどどこへでもアクセスすることが可能です。特に同じく世界遺産に登録されている「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」の一部、”キュランダ高原“や”デインツリー国立公園“等は観光地としてもアクセスしやすくなっており、ちょっと急ぎ足ですが、一日に二つ世界遺産を訪問することも可能です。

グレートバリアリーフはその広さから、訪問できる島も沢山!

ケアンズから最も近いのが、フェリーで45分程度でつく”グリーン島“。小さなサンゴで出来た島ですので、歩いてすぐに一周できてしまいますが、サンゴの海でのシュノーケリングはもちろん、クマノミを船から探せるグラスボトムボートや水中を歩き魚に餌をやる体験等、一日居ても飽きません。島内には1軒だけホテルがあり、夜は日帰り観光客が去ったあとの静けさの中で、満点の星を見ることができます。

さらにケアンズから離れると、エメラルドグリーンの海にホワイトサンドが映えるウィットサンデー諸島があり、その美しい景色を背景に映画「パイレーツオブカリビアン」でもジャックスパロウたちがバトルを繰り広げるシーンに使われました。

その美しさは、ハネムーンで人気の”ハミルトン島“からヘリや水上飛行機で空から楽しむことも!サンゴ礁、島、サンゴ礁の広大なモザイクパターンが、さまざまな形とサイズからなる海景の比類のない空中パノラマを作り出します。

グレートバリアリーフの美しさ(登録基準ⅶ)を体感するなら、少し遠出してみるのもおすすめです。

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