ナミブ砂海(ナミビア共和国)

Patricia van den BergによるPixabayからの画像 ナミブ砂漠

※アイキャッチ画像は「Patricia van den BergによるPixabayからの画像」

Namib Sand Sea ( Namibia ) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

2013年世界遺産登録

■砂と風、そして霧が織りなす世界とそこに生きる動植物

ナミビア共和国の大西洋側の海岸に沿って、300万ヘクタールという非常に広大なエリアの、世界遺産最古とも言われる砂漠が世界遺産に登録されています。

砂漠になっているだけあって乾燥していますが、しばしばを発生させるため、わずかな水分が得られる、世界で唯一の海岸砂漠(そして世界最古の砂漠)とも言われています。

しかしこのわずかな霧を水分とする動植物が生態系を維持しています。

クイバーツリーと呼ばれるアロエの一種は、まさにアロエのような葉っぱで水分を蓄えます。中には寿命千年を越えるウェルウィッチアと呼ばれる植物も。

パルマトゲッコーというヤモリの一種は、砂漠に似合わず白く薄い皮膚。しかし朝の霧を体表に集め、舌で舐めとることで水分を補給して生きています。砂と風と霧、変化し続ける環境の極限状態で生物進化を遂げ、そして砂漠の中でも独自の環境に適応した特殊な固有の動植物が生息・生育しているのです。

また、ナミブ砂漠には中央部に降水のあった年だけ流れるクイセブ川が存在します。

この川の流れや海流、風を介してアフリカ大陸内部から砂が運ばれ、砂漠は現在も形成され続けています。

こうした特異な大地とそこに棲む動植物によって、自然遺産の基準すべてを満たします。

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