グランマ号上陸記念国立公園(キューバ)

CÉSAR O. GÓMEZ LÓPEZによるFlickerからの画像

※アイキャッチ画像は「CÉSAR O. GÓMEZ LÓPEZによるFlickerからの画像」

Desembarco del Granma National Park ( Cuba ) OUV(vii)(viii)

1999年世界自然遺産登録

■世界でも類を見ない、海洋まで続く最大級のテラス

キューバ南西部、半島のように突き出た森と海岸に沿った一部の海洋部分を含めて、国立公園部分がキューバで最初の自然遺産に登録されています。

特徴的なのは、遺産範囲が海上360mから海中180mまで含むエリアであること。これは石灰岩の急峻な段丘が海中まで続いているためのようです。この石灰岩の海岸段丘としては世界最大規模に相当し、その地質学的特徴と美しさが世界遺産として評価されました。

こうした地形はカリブ海プレートと北米プレートの境界に位置し、これによる地殻変動と、さらに気候変動に伴う海面の変動が影響し合い、独自に生じたものとされています。またその上に成り立つ公園は、年間降水量が少なく、乾燥地帯もところどころに見られるのも特徴です。

こうした独特な環境において、クルス岬にはサンゴ礁があり、他の地域には海草の藻場、マングローブや半落葉性樹林が見られ、固有種は、特に爬虫類・両生類ともに9割前後を占めます。植物も同様に種類も固有種も多く、この地域でしか見られないものも。

一部の歴史家によると、クルス岬は、クリストファー・コロンブス提督が航海の先に命名した数少ない場所の1つであり、手つかずの自然が今日まで保存されていると評価されています。

なお、遺産名称のグランマ号とは、メキシコに亡命したキューバ革命の政治家フィデル・カストロが上陸した際の船の名前です。一説によると、カストロは軍用のレスキューボート(海に墜落した航空機の乗員を救助する小型艇)を購入する予定だったものの、資金不足のため中古ヨットに近いグランマ号を購入。

船はメキシコを出港後、12月2日にキューバへ再上陸しますが、定員を遥かに超える82人もの兵士が乗り込んだために衛生環境が悪化し、さらに荒天で航海が長引いた事で、上陸する前に彼らの士気は相当下がっていたようです。結局、上陸後すぐに政府軍に包囲されてしまったとか。

ちなみに船自体は、現在はハバナの革命博物館に保存されているそうです。

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