古代ローマ

危機遺産

パルミラの遺跡(シリア・アラブ共和国)

◆かつて王国が存在した砂漠の中の都市 シリア砂漠にオアシスと共に存在するパルミラ遺跡。現存するものはもともとかなり限定的で、砂漠の中に骨のように列柱が残る程度でしたが、2015年のISによる破壊活動によってさらに廃墟化が進みました。しかしここはかつてナツメヤシが生い茂り、交易によって一大王国になり、ローマ皇帝が絶賛した美しい都市があった、ロマンあふれる都市でした。この地域はシルクロードの中継地「隊商都市」として交易で栄えました。ヨルダンの「ペトラ遺跡」同様、シリア砂漠を横断するキャラバンにとって重要だったのです。
文化遺産

ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂(イタリア・教皇聖座)

Historic Centre of Rome, the Properties of the Holy See in that City Enjoying Extraterritorial Rights and San Paolo Fuori le Mura (Italy)  OUV (i)(ii)(iii)(iv)(vi) 1980年世界遺産登録 1990年範囲拡大 ■オオカミに育てられた双子の...read more
文化的景観

古代都市「タウリカのヘルソネソス」とそのホーラ(ウクライナ)

現在のクリミア半島(かつてはタウリカ半島と呼ばれた)には、古代ギリシャ・ローマ時代にヘルソネソスと呼ばれた都市が残り、主に農業遺構を中心とした8つのエリアが世界遺産に登録されています。
文化遺産

ティール(レバノン)

■かつてフェニキア都市国家として繁栄し、今はローマの遺跡が残る遺跡 レバノンの地中海に面した海岸沿いに、かつてフェニキア人が造った都市国家ティルスの遺跡が今なお残り、世界遺産に登録されています。
文化遺産

歴史的城塞都市カルカッソンヌ(フランス)

■歴史の変遷と修復活動により今なお残る中世の城塞都市 フランス南部、スペインにほど近いカルカッソンヌ地方には、全長約3kmの二重の城壁に囲まれた城塞都市があります。ローマ時代から続く増改築と修復を繰り返し、なお今残る城壁と内部が世界遺産に登録されています。
登録基準(ⅲ)

ヒエラポリス-パムッカレ(トルコ共和国)

Hierapolis-Pamukkale (Turkey)  OUV (iii)(iv)(vii) 1988年世界遺産登録 ■冥界の王ハーデスに生贄を捧げる伝説から、一大温泉保養地へ トルコ南西部に、不思議と真っ白な棚田が広がります。 もちろん稲田ではなく、塩田でもありません。ここは石灰岩の大地。活断層の亀裂により噴き出した温水により、石灰が溶け、美しい白い石灰にミネラルが溶けたエメラルド色の水が...read more
文化遺産

トリーアのローマ遺跡群、聖ペテロ大聖堂及び聖母マリア教会(ドイツ)

■ドイツに残るローマ遺構と墓標 フランスの「オランジュ」のように現在多国に残るローマ遺構の一つです。ここドイツ、トリーアに8件、近郊の地方自治イゲルに1件、計9件が世界遺産に登録されています。この辺りはかつてローマ時代にガリアと呼ばれる主要都市として栄えました。他の国の遺構同様、円形劇場や浴場、門などの他に、中世に建てられた大聖堂も含まれています。
文化遺産

オランジュのローマ劇場とその周辺及び”凱旋門”(フランス)

■2,000年経っても現役で使われるローマ劇場 英語表記ではオレンジと発音する、フランス、プロヴァンス地方。ここは紀元前1世紀、ローマの軍人カエサルが支配下におさめて建設した植民都市でした。世界遺産に登録されているのは、この時代の建築含めた2か所で、一つは「ローマ劇場」、もう一つが「凱旋門」です。世界遺産条約ができて早い段階で登録されたので、当時は保存のためのゾーニングがされておらず、2007年に緩衝地域を設置することになりました。
文化遺産

アブ・シンベルからフィラエまでのヌビア遺跡群(エジプト)

※アイキャッチ画像は版権フリー「マサコ アーントによるPixabayからの画像」 Nubian Monuments from Abu Simbel to Philae (Egypt) OUV (i)(iii)(vi) 1979年世界遺産登録 ■様々な伝説を生んだファラオ、ラメセスⅡ世 メンフィスのピラミッドラッシュがエジプト古王国時代だったのに対し、新王国時代(紀元前15世紀~9世紀頃)に入ると、...read more
文化遺産

ポンペイ、エルコラーノ、トッレ・アヌンツィアータの考古遺跡(イタリア)

Archaeological Areas of Pompei, Herculaneum and Torre Annunziata (Italy)  OUV (iii)(iv)(v) 1997年世界遺産登録 ■ヴェスヴィオ火山の噴火 紀元79年8月24日午後1時すぎ、ヴェスヴィオ山の大噴火によってポンペイの町には大量の火山灰や火山礫が降り注いだ。噴火は30時間以上に及び、ローマ時代の古代都市ポンペイ...read more
文化遺産

ナポリの歴史地区(イタリア)

Historic Centre of Naples (Italy)  OUV (ⅱ)(iv) 1995年世界遺産登録 ■時代とともに移り変わった街並み イタリア南部・カンパニア州の州都。紀元前5世紀にギリシャ人の植民都市として建設されて以来、ローマ・アラブ・ノルマンなど地中海世界に興亡したさまざまな文明の影響を受け、特異な混淆文化がつくりあげられてきた。14世紀のゴシック様式のサンタ・キアーラ教会...read more
文化遺産

バース市街(イギリス)

City of Bath (United Kingdom)  OUV (i)(ii)(iv) 1987年世界遺産登録 ■お風呂(bath)の由来となった街 先史時代より、古代ケルト民族により温泉を信仰の対象とする風習があったようで、bathの語源はそこから来ているとされています。 温泉が保養地として使われるようになったので、ローマ帝国が範囲を拡大していった1世紀ごろ。イングランドまで支配地を広げた...read more