バース市街(イギリス)

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City of Bath (United Kingdom)  OUV (i)(ii)(iv)

1987年世界遺産登録

■お風呂(bath)の由来となった街

先史時代より、古代ケルト民族により温泉を信仰の対象とする風習があったようで、bathの語源はそこから来ているとされています。

温泉が保養地として使われるようになったので、ローマ帝国が範囲を拡大していった1世紀ごろ。イングランドまで支配地を広げたローマ軍は、イタリアから遠く離れたこの南西部で温泉が湧き出ることを発見、風呂や温泉の知識に長けたローマ人により一大温泉保養地として変貌を遂げました。

そんなローマ時代の浴場跡を見学することができます。

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しかしローマ帝国の終焉とともに廃れ、再び脚光を浴びたのは18世紀。エリザベス1世の時代から温泉地として再開発されはじめ、現在残る街並みはこの時代の貴族階層の建築がほとんどです。

まるでコロッセオのような半円形に住宅が並べられ、ジョージ王朝の繁栄を残す町並み。特にロイヤルクレセント1番地はまるで宮殿のような家屋です。

これらの街の大改造は建築家ジョン・ウッドが手掛けたとされています。この時代イギリスで流行していたのが、ジョージアン様式と呼ばれる、イギリス式の集合住宅の建築様式です。ロイヤルクレセントもそうですが、2~4階建てにした日本の長屋のようなイメージです。

建築に使われたのは、日差しを受けると蜂蜜色に輝くバースストーンという石。これによって街並みの統一感を醸し出してます。

この石は石灰岩で出来ており、多くがこの街の地下から産出されています。建築には一定の割合でバースストーンを使うことが義務づけられているようです。

提供写真 バースストーンの街並み
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