スマトラの熱帯雨林遺産(インドネシア)

Timo SchlüterによるPixabayからの画像 スマトラ オランウータン

※アイキャッチ画像は「Timo SchlüterによるPixabayからの画像」

Tropical Rainforest Heritage of Sumatra ( Indonesia ) OUV(vii)(ix)(x)

2004年世界自然遺産登録 2011年危機遺産登録

〇”スマトラのアンデス”山脈に沿って広がる独自の生態系の森

スマトラ島の熱帯雨林のうち、北部のグヌン・ルセル国立公園、中部のケリンチ・セブラ国立公園、南部のブキット・バリサン・セラタン国立公園、この3つの保護地域が世界遺産に登録されています。

私も中学時代に1年弱、スマトラ南部のランポン州に住んでいたことがありますが、その後世界遺産になる公園を一度も訪問しなかったのが今では悔やまれます。

これらの公園には共通して、”スマトラのアンデス”として知られるブキット・バリサン山脈が連なっており、山岳地帯だけでなく、東南アジアで最も標高の高いと言われる湖をはじめとし、緑豊かな熱帯雨林の中に数多くの滝や洞窟等が広がる自然美も評価の一つとなりました。

同様に共通しているのは、生物の多様性です。スマトラ島の植物の半分以上の種類が含まれており、グヌン・ルセル国立公園では、世界最大の花とされるラフレシアを含め、少なくとも92の固有種が確認されています。

北部、アチェ州と北スマトラ州にまたがるグヌン・ルセル国立公園は沿岸部から高山まで、緑豊かな熱帯雨林に囲まれた手つかずの生態系が残り、観光客にも人気の絶滅危惧オランウータンスマトラ虎、象を見ることもできます。

一方、2009年9月、スマトラ沖のまさにグヌン・ルセル国立公園の近い位置で、大地震と津波が発生し、自然や生活区域に甚大な被害を被りました。

復興のため、島内では道路の整備がなされましたが、IUCNは、その道路が国立公園内を通り、スマトラ虎の生息地を分断してしまう危険性を指摘しました。一方、スマトラでは避難経路等を理由に整備計画が進んでいたようでした。

また、不法侵入や森林の不法伐採も多いとされ、その管理計画が不足していたようです。他にも、パームツリーなど農作地のための不法伐採や、石炭採掘計画等による生態系の破壊への危惧が止まず、2011年に危機遺産にリスト入りしました。

インドネシア観光創造経済省のウェブサイトによれば、3つの国立公園は重要な観光資源でもあるとされ、グヌン・ルセル国立公園内のタンカハン・エコツーリズムによって、今は観光による収入をスマトラ象などの保護活動資金に充てる活動をされているそうです。

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