トリニダードとロス・インヘニオス渓谷(キューバ)

Greg MontaniによるPixabayからの画像

※アイキャッチ画像は「Greg MontaniによるPixabayからの画像」

Trinidad and the Valley de los Ingenios ( Cuba ) OUV(iv)(v)

1988年世界遺産登録

■スペイン植民地時代の名残の残る街

トリニダード(あるいはトリニダ)の街は、16世紀初めにコロンブスの船団の一員であったコンキスタドール:ディエゴ・ベラスケスにより建設された、スペイン植民都市の一つです。ベラスケスはハバナ等キューバで多くの植民都市を作ってきました。

ここトリニダードは今でこそタバコが主産業ですが、かつて植民都市として発展していったのは、サトウキビ農園として栄えた点が大きいとされます。とくに18~19世紀になると砂糖生産のための農園主たちがこぞって邸宅を立て、貿易も盛んになりました。

現在街に残る、バロック式の邸宅や教会等が残るのは、この時代のものです。石畳の通りはまるでヨーロッパの様相で、車ではなく馬車が通れるようになっています。

また、この近辺はきめ細やかな土が多く、陶器が名産にもなっています。この土は一般家庭の家の瓦屋根にも使われているのも街の特徴の一つです

トリニダード駅から サトウキビ運搬用列車に乗って約30分、街の郊外には黒人奴隷によるサトウキビ栽培が行われたエリアが残っており、「マナカイスナガの塔」は現存する高さ45mの7階建ての監視塔です。ここからは360°見渡すことができ、奴隷を監視していたとされます。

世界遺産にはトリニダードの街だけでなく、これら郊外の「ロス・インヘニオス盆地」も含まれており、サトウキビ畑が広がる様子から”砂糖の谷”とも称されているそうです。

D MzによるPixabayからの画像 イスナガの塔 と民家の瓦屋根

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