ベラットとギロカストラの歴史地区(アルバニア)

Taulant PjetergjokajによるPixabayからの画像

※アイキャッチ画像は「Taulant PjetergjokajによるPixabayからの画像」

Historic Centres of Berat and Gjirokastra ( Albania ) OUV(iii)(iv)

2005年世界遺産登録、2008年範囲拡大

■博物館都市と称された街や、千の窓の街と称される独特な街景観

アルバニアの南部に位置するギロカストラは、中世以降の街並みが残る博物館都市として2005年に世界遺産に登録され、2008年には少し離れた中部の都市ベラットの旧市街が追加登録されました。

ギロカストラは3世紀まで遡る古い城壁に囲まれ、中世に至るまで東ローマ帝国の一部として商業的にも栄えてきた街です。15世紀にはオスマン朝の配下となり、キリスト教の建築とムスリムのモスクが混在する街となります。

そんな街の特徴は「クラ」と称される石造りの家屋。3~5階建ての塔状の建築で、特に17世紀頃に確立された建築の特徴だそうです。低層部は家畜用、上層部は住居やゲストルーム。斜面上に造られたことから、家を囲む外部と内部は階段が張り巡らされています。この町の屋根はスレートと呼ばれる、粘土質の石が使われています。

このほか、市内には18世紀のモスクや教会が残されており、壁に囲まれた堅牢な要塞都市と、歴史的な変遷を踏まえた宗教的な建築が共存しています。

また、ベラットの歴史地区には、13世紀のビザンチン様式の教会や城塞、15世紀以降に建てられたモスクを中心に、オスマン帝国時代の町並みが今なお残ります。19世紀の大地震により、建て替えの際に下層階を元の石造りのままで、上層階に木材を使った様式で独特な造りに変えられました。

またベラットの街は、アイキャッチ画像のように窓の大きく取り入れた見た目からも「千の窓の街」とも呼ばれます。

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