レユニオン島の火山峰、圏谷と岩壁群(フランス)

SchlandによるPixabayからの画像

※アイキャッチ画像は「SchlandによるPixabayからの画像」

Pitons, cirques and remparts of Reunion Island ( France ) OUV(vii)(x)

2010年世界遺産登録

■伝説のコーヒーやヴァニラが育つ美しい島

フランス領ですが、場所はインド洋の南西、マダガスカル島近くに位置するレユニオン島。

島は屋久島の5倍(沖縄本島の倍、神奈川県と同じくらい)ほどの面積を持ち、2つの隣り合った火山ピトン・ド・ラ・フルネーズとピトン・デ・ネージュを中心に世界遺産のコアエリアが広がりが広がり、それはレユニオン島全体の約40%を占めることに相当します。

ピトン・ド・ラ・フルネーズは活火山で、山頂から煮えたぎる溶岩や火山灰が噴き上げられているシーンを見ることもできるそうです。ピトン・デ・ネージュは島の最高峰、こちらは休火山で富士山に近い高さを持ちます。

こうした火山やこれらの谷には様々な変化に富んだ起伏のある地形、樹木に覆われた深い峡谷が、美しい景観を生みだしているとして、登録基準ⅶが認められました。世界遺産の名称「火山峰、圏谷と岩壁群」にもその点が表現されています。また谷間に位置するエル・ブール村はフランスで最も美しい村にも選出されているそうです。

亜熱帯の雨林や雲霧林、低木林などが、複雑な生態系を形成しており、固有種に富んだ、多様な植物の生育地となっていて、絶滅危惧種も存在することから登録基準ⅹが認められています。

DTellocによるPixabayからの画像 レユニオンのバニラ

この島に人が住み始めたのは16世紀と比較的新しく、17世紀にフランス領になりました。

19世紀初頭、メキシコのランの花「バニラ・プラニフォリア」が、レユニオン島にもたらされ、アステカ人がココアに香りをつけるために使用していたこのランの花は、その後ヨーロッパ各地に広がっていきました。かつてこの島はブルボン島と呼ばれていたことに起因し、ブルボン・ヴァニラとして食卓に提供されています。ちなみにレユニオン島では約180種のランが咲くそうです。

ヴァニラ以外にも様々なフルーツ等もプランテーションとして栽培されたこの島では、コーヒー豆も有名です。1942年の輸出記録を最後に姿を消した、フランス・ルイ王朝が愛した幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」。1999年UCCの呼びかけにより、レユニオン島のサポートを受け、再生プロジェクトを開始したとも言われています。

詳細は下記へ。

レユニオン島 | 生産国と共に | UCCのサステナビリティ | コーヒーはUCC上島珈琲

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