ガラパゴス諸島(エクアドル)

pen_ashによるPixabayからの画像 ガラパゴス諸島

※アイキャッチ画像は許諾不要「pen_ashによるPixabayからの画像」

Galápagos Islands (ecuador) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

1978年世界遺産登録 2001年範囲拡大

■”種の箱舟”と呼ばれ、最初に登録された世界遺産のうちの一つ

赤道直下の太平洋上に浮かぶエクアドル領のガラパゴス諸島は、陸地から約1000km離れて(ちょうど本州から小笠原諸島も1000km)いて、切り離された島々と言えます。

そんな外界から閉ざされた場所で、多くの種が独自の進化を遂げたことから、「種の方舟(はこぶね)」と呼ばれ、1835年チャールズ・ダーウィンがビーグル号で来航し、『種の起源』を著すきっかけとなった島ともされています。

ガラパゴス諸島はナスカ・ココス・太平洋の3つのプレートが交差する特異な場所であり、これは地質学的にも特異な火山地帯に当たります(登録基準ⅷ)。

このエリアの海洋保護区はサンゴからサメ、ペンギン、そして海洋哺乳類といった幅広い豊富な生物が生息しており、それらが美しい海を構成し、ダイビングスポットにもなっているようです(登録基準ⅶ)。

そんな閉ざされた環境で、単一の種が種分化し(適応放散)、自然淘汰によってによって生き残った様々な種が存在すると論じたのがチャールズ・ダーウィンです。今ではDNAによる分子進化学も発展し、これを基本に様々な学説が説かれていますが、ダーウィン・フィンチの名で知られる鳥類、イグアナ、ゾウガメなど、多くの固有種が存在します。

陸上動物だけでなく、180種の維管束植物、36種の爬虫類(海洋イグアナはここにしか生息しない)、500種以上の海洋生物が固有種とされ、多くの絶滅危惧種を含みます(登録基準ⅸ、ⅹ)

Alexas_FotosによるPixabayからの画像 ゾウガメ

しかし観光客によって持ち込まれた移入動物、ゴミや水質汚染などによって、現在その生態系は危機を迎えています。2007年には一度危機遺産リストに登録されましたが、保全計画によって何とか2010年にリストから脱することができました。

今では船で上陸する際には、船内用と上陸用と靴をわけ、外来種を持ち込まないよう工夫し、さらに生き物とは2m以上の距離を取るルールを設けるようにしているそうです。

日本の小笠原諸島も同様の流れにならないよう、世界遺産に登録されたあとの保全計画が重要になると思われます。

なおガラパゴス諸島は世界で最初に登録された世界遺産のうちの一つでした(そのほか11件の世界遺産についてはコチラ)。

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