ポーランド、ウクライナのカルパチア地方の木造教会(ウクライナ・ポーランド)

All rights reserved by Marcin Szw カルパティア木造教会

※アイキャッチ画像は「Marcin Szw によるflickrからの画像」

Wooden Tserkvas of the Carpathian Region in Poland and Ukraine ( Poland / Ukraine ) OUV(iii)(iv)

2013年世界遺産登録

■国境を越えて登録された木造教会群

ポーランドとウクライナのちょうど境目を中心に円状に広がって、全16棟の木造教会が世界遺産に登録されています。

自然遺産において国境を越える登録はそれまでもありましたが、教会のような建築物においての越境登録は珍しく、2013年の世界遺産でもフランスやドイツなどのヨーロッパ各国やマレーシアなど、こうした登録に祝辞が述べられたようです。

16棟の教会群は、16~19世紀に東方正教会ギリシャ・カトリックのコミュニティによって建設されたもので、その建築は伝統的な木造工法で建てられました。ウェムク(Lemko)様式、ボイク(Boyko)様式、ハールィチ(Halych)様式、そしてハツール(Hutsul)様式といった4つの民族の文化が表れた建築だそうです。

アイキャッチ画像のKwiatoń の聖パラスケヴァ聖堂は3棟の構造からなりますが、下の、Turzańskの天使首聖ミハイル聖堂は2塔の構造からなり、屋根の塗装も異なります。しかし両方とも尖塔を持つ点は類似しており、一方でその他の教会はそもそも正教会に多い玉ねぎ帽子を持たない教会もあります。

こうした教会は保存状態もよく、柵などで保護された環境にあることで評価されていましたが、日本の木造建築同様、災害等の自然環境に左右されやすいので、より強固な保護体制が必要とされています。

All rights reserved by Maud Robillard Turzańskの天使首聖ミハイル聖堂

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