北京と瀋陽の明・清朝の皇宮群(中国)

ssdlyによるPixabayからの画像 故宮博物院

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Imperial Palaces of the Ming and Qing Dynasties in Beijing and Shenyang ( China ) OUV(i)(ii)(iii)(iv)

1987年世界遺産登録、2004年範囲拡大

■中国初の世界遺産は中世から続く広大な宮殿

中国が世界遺産条約を締結したのは1985年。世界遺産条約が発効してから10年後のことでアジアとしては早い方です。そしてその2年後に中国初の世界遺産として北京の資産が登録され、2004年には瀋陽の資産も追加登録されることとなりました。

北京市の中心部に位置する資産は、明・清代の宮殿です。庶民が自由に入れるものではない、とする意味を含む紫禁城と呼ばれ、20世紀になってから故宮として博物館に位置付けられました。

明の永楽帝時代の1420年に完成し、一度明末の1644年にほぼ全焼しましたが、清朝により修復されました。その広大な面積は中国で現存する最大の木造建築物群となり、敷地内には9,000余の建物が存在します。

北京の故宮」は城壁に囲まれ、その内部はほぼ左右対称、乾清門を境に南部は公務が行われる”外朝”、北部は生活区域の”内廷”に分かれます。

太和殿:紫禁城の中軸線上にあって、”外朝”の正殿。明・清両王朝の歴代皇帝の即位式や皇帝の誕生日・結婚などを祝う時と、皇帝の葬儀など宮廷の重大な式典を行った重要な建物です。太和殿は現存する中国最大の木造建築とされます。

下の写真の通り伝統的な中華の様式であり、直径約1mの赤い柱が72本使われ、白い大理石の基壇の上に立ちます。屋根の上には火災を防ぐとされる神獣や仙人などが置かれている。

zibikによるPixabayからの画像 大和殿 紫禁城

乾清宮:”内廷”の明・清両王朝の歴代皇帝の寝宮や、皇帝が大臣を召見し、日常の政務を執る場所と宴を行う場所となった建築です。

一方で「瀋陽の故宮」は遅く1625年に後金のヌルハチによって建築され、その規模は北京の約1/12。清が北京に遷都してからも王族の離宮として使用されました。

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