モシ・オ・トゥニャ/ヴィクトリアの滝(ザンビア・ジンバブエ)

Russell_YanによるPixabayからの画像 ヴィクトリアの滝

※アイキャッチ画像は版権フリー「Russell_YanによるPixabayからの画像」

Mosi-oa-Tunya / Victoria Falls ( Zambia / Zimbabwe ) OUV(vii)(viii)

1989年世界遺産登録

■轟く水煙 世界三大瀑布

アフリカ南部のザンビアとジンバブエの国境を流れる、ザンベジ川の中流にある滝です。ザンビアとしては唯一の世界遺産になります。

世界三大瀑布(ほかにはナイアガラの滝、世界遺産「イグアスの滝」)とも呼ばれる滝の幅は約1,700m、落差は最大150m。何よりも雨季の水量は5億リットル/分とされており、現地で「轟音を響かせる水煙」を意味するモシ・オ・トゥニャと呼ばれています。

そしてその膨大な水量と落差の威力によって大地は侵食されてきました。

ここは古くから玄武岩の地層でしたが、溶岩が冷え固まる際に、大地と水平に節理と呼ばれる亀裂がいくつも入りました。イギリスの世界遺産「ジャイアンツコーズウェイ」が縦に六角形の柱状の亀裂が入ったのに対し、ここは横長に層を造りました。

この亀裂にはやわらかい砂岩で埋められましたが、滝によって砂岩を含んだ部分が侵食され、Google earthで空からみるとジグザクに削られた跡が見えます。

こうしてできたジグザグは8つになり、今後もさらに増えていくことでしょう。このような地質学的特徴が登録基準ⅷとして評価されています。

また、雨季に流れる滝から降りそそぐ水滴で、周辺の森林が潤い、900種を越える植物や多くの野生動物が見られます。そんな生態学的にも特徴をもつ自然の美しさも評価されました(登録基準ⅶ)

■ザンベジ川の下流に広がる世界遺産

ヴィクトリアの滝を作り上げたのはアフリカ大陸で4番目に大きいザンベジ川ですが、その下流にはジンバブエの世界遺産「マナ・プールズ国立公園」が広がります。

ここはヴィクトリアの滝で流れた玄武岩の土砂が積もり、動物たちの楽園を形成しています。毎年起こる川の氾濫で栄養分が大地に行き渡るため、豊富な草が育ち、たくさんの草食獣が集まるのです。

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