イエローストーン国立公園(アメリカ)

Mike GoadによるPixabayからの画像

※アイキャッチ画像は版権フリー「Mike GoadによるPixabayからの画像」

Yellowstone National Park ( United states of America ) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

1978年世界遺産登録 1995年危機遺産登録、2003年削除

■山火事も放置?自然の治癒作用を応用した概念!

アメリカ最大の国立公園にして、アメリカで最初に指定された国立公園、そして世界遺産条約採択後はじめて世界遺産に登録された12件のうちの一つになったイエローストーン国立公園。

ワイオミング州・モンタナ州・アイダホ州3つにまたがり、場所によって様々な渓谷や大小の滝など起伏にとんだ地形をもち、ヘラジカやエルク、バイソンなどの多くの野生動物が生息していており、自然遺産のすべての登録基準を満たしています。

イエローストーン国立公園はアメリカ北西部の火山地帯に位置し、数十万年に一度の間隔で巨大な噴火を起こしています。地球の磁気が変わり、大規模な地殻変動によって人類存亡の危機に陥るSF映画「2020」では、冒頭イエローストーン国立公園が大噴火をするシーンが描かれています。

巨大なマグマによって熱せられた泉はアイキャッチ画像のように見た目に美しい”グランド・プリズマティック・スプリング”という名で知られています。現在NASAによってこの沸き立つ泉に棲む微生物と色の関係についても研究が進んでいるのだとか。

また間欠泉も多く、特に有名な”オールド・フェイスフル間欠泉“は発見された1970年以来、今もおよそ70分間隔で吹き出しています。

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この特殊な環境下で地表の色も変色し、大地が黄色く見えることからイエローストーンという名がついたとも言われています。

1978年に最初に世界遺産に登録される100年前、ここはアメリカではじめて(=世界ではじめて)国立公園として指定されましたが、この公園の自然環境保全は現代人からすると特殊で、人の手を加えないウィルダネスという概念を適用しています。

それはたとえ山火事があっても消火活動をしない、自然治癒に任せるという方針で、1988年の山火事では1/3が焼けたとも言われているほど徹底されたようです。

こうして特殊な環境下で大地によって地球の歴史が垣間見え(ⅷ)、グリズリーなどの絶滅危惧種(ⅹ)等の様々な動植物相(ⅸ)が自然のまま残り、そして泉や渓谷などの美しい様相を見せる(ⅶ)点が評価され、自然遺産に登録されました。

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