ブリュージュ歴史地区(ベルギー)

Jessica AubortによるPixabayからの画像

※アイキャッチ画像は「Jessica AubortによるPixabayからの画像

Historic Centre of Brugge ( Belgium ) OUV(ii)(iv)(vi)

2000年世界遺産登録

■運河が張り巡らされた中世ハンザ都市

ベルギーの北部に位置するブリュージュ(ブルッヘ)は、小さな世界遺産エリアの中に3つの世界遺産を包含する歴史地区です。円形の歴史地区エリアとして1つ、その中に含まれる”鐘楼”が世界遺産「ベルギーとフランスの鐘楼群に含まれる鐘楼」として別に1つ、そしてもう1つはエリアに含まれる”ベギン会院”が世界遺産「フランドル地方のベギン会修道院群に含まれるベギン会修道院」として。

歴史地区には「鐘楼」や「ベギン会院」以外にも、救世主大聖堂、聖血礼拝堂、市庁舎、聖母教会、グルーニング美術館、聖ヨハネ施療院といった歴史的建造物が点在していて、これらの多くは中世、毛織物工業や貿易によって商業都市として発展したことにも起因しています。

そして商業都市として発展できたのには、街に張り巡らされた運河が一役買っているのです。

Dimitris VetsikasによるPixabayからの画像 「鐘楼」

12世紀ごろに発生した大津波によって一度、この町は浸水し、それ以来、街と港湾を結ぶ水路が造られるようになりました。そうすると船による交易が盛んになり、ヨーロッパ諸国で流行した”ハンザ同盟都市”として発展していきます。

とくにボビンレースと呼ばれるリネンのレース編みが特産となり、毛織物業として経済的な発展につながり、街の中心に位置するマルクト(広場)に「鐘楼」が建築され、資本主義の原点とも言われるようになります。「ベギン会院」では女性たちがレース編み等で仕事をするという当時先進的な活動も行われました。

レースセンター」は海洋交易によって海洋都市ジェノヴァの商人によって建てられた救貧院を改装した建築で、今もボビンレースのコレクションが展示されています。

聖血礼拝堂」はロマネスク様式とゴシック様式の混在する建築です。上部には、12世紀に十字軍が持ち帰ったという聖血(キリストが流した血)が祀られています。

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