黄龍の景観と歴史地域(中国)

※アイキャッチ画像は「xcazmmによるPixabayからの画像」

Huanglong Scenic and Historic Interest Area ( China ) OUV(vii)

1992年世界遺産登録

■太古に造られた大地の恵みと人々の感謝の祈り

中国の中心に位置する四川省チベット族自治州の黄龍風景区が、中国で初めての世界自然遺産として登録されました。

ここは標高5,000mを超える玉翠山から延びる7kmにもわたる渓谷で、石灰岩が氷河によって浸食されてできたカルスト台地によって形成された地形です。

石灰の台地がコバルトブルーの水面を造り、まるで雪山を昇る龍にも見えるとされ、特に黄龍は青・赤・城・黒の4つの龍の頂点に立つものとされ、大地と豊穣を司るそうです。また黄は中国では金運が上がる色とされています。

400年前に建てられたこの石灰の泉の麓の寺院では、この土地の神が祀られ、近くの鍾乳から流れる水は心臓や万病に効くとされ、まるで神の息吹のように扱われているそうです。地元のチベットの人々からは、こうした神の恵みとともに豊穣を祝う祭りも行われています。

またこの地域はジャイアントパンダをはじめ、絶滅危惧種などの貴重な生息地でもあり、2000年にユネスコの生物圏保護区にも指定されています。

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