Historic Centre of the City of Pienza (Italy) OUV(i)(ii)(iv)
1996年世界遺産登録
■中世ヨーロッパ、ルネサンス期の街並み
ルネサンス期の15世紀中ごろにローマ教皇となったピウス2世。彼は同じく世界遺産に登録されているシエナの街出身であり、シエナの大学を出た後、神聖ローマ帝国に仕え、歴史家としても詩人としても外交官としても使えたそうです。
その後シエナ共和国の故郷の一部を理想のルネサンス様式の街にするため、建築家ベルナルド・ロッセリーノを呼び、街の改築に力を注いだそうです。のちにピウス2世にちなんだピエンツァという町の名に代わり、「トスカーナの宝石」とも称される美しい街になります。
ベルナルド・ロッセリーノはこれまた同じく世界遺産に登録されたフィレンツェ出身。
41歳の時に完成させた、フィレンツェの構成資産である「サンタ・クローチェ聖堂」のレオナルド・ブルーニの墓碑がニコラウス5世の目にとまり、以後、教皇庁の建築顧問となったようです。彼は建築家として多くの改修・再建計画に携わっており、同じく世界遺産のアッシジの「サン・フランチェスコ聖堂」の改修工事を行っていたようです。
ピエンツァからはトスカーナの長閑な伝統的な農村が広がる、オルチア渓谷の文化的景観を望めます。