ヴァイマルとデッサウ及びベルナウのバウハウスとその関連遺産群(ドイツ)

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Bauhaus and its Sites in Weimar, Dessau and Bernau ( Germany ) OUV(ii)(iv)(vi)

1996年世界遺産登録 2017年範囲拡大

■時代は曲線から直線へ。そして空間を形作る新素材の誕生

19世紀には自然をモチーフにしたモデルニスモやアールヌーボーといった曲線重視の建築が流行しましたが、20世紀になると、逆に直線や四角形を採用した「無駄のない」「機能的な」建築が目立ってきます。

材質には鉄に加えてコンクリートが使われるようになり、空間を自由に作り出せるようになりました。こうした機能美を追求した「モダニズム」建築はまさに現代にも多くみられます。

発祥とされるのは、ドイツ美術教育機関「バウハウス」。ドイツ語で”建築の家”を意味します。

創始者はヴァルター・グロピウス。実際にバウハウスの初代校長を務め、ヴァイマールとデッサウの建築に携わりました。また彼は同じく世界遺産の「ファグス工場」の設計もしています。

ここのバウハウス出身としてル・コルビジェ、ミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトという近代建築の三大巨匠があります。

モダニズム建築はドイツが発祥とされながらもアメリカにおいて戦後展開され、そこから国際的に広まっていったとされます。

<デッサウのバウハウス>

教室・作業室・講堂・食堂などの建物が渡り廊下で繋がっています。1919年に設立されたのはヴァイマールですが、1925年にデッサウに移転。ナチスドイツの時代にあたり、デッサウも閉校、最終的にベルリンに移転します。

<7つのマスターズハウス>

デッサウのバウハウス近くにある、教員用の住宅をマスターズハウスといい、7つあるうち2つは一部が損傷しているようです。

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<ADGB労働組合学校とバルコニーにアクセスできる家々>

デッサウのバウハウスにおいて、グロピウスに次いで二代目校長となったハンネス・マイヤーは、新たな活動に移ります。ベルナウには彼が手掛けた、バルコニーにアクセスできる家と言われる5件、そして現在も使用されているADGB労働組合学校があります。2017年にはこれらも世界遺産の範囲に包含されました。

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