※アイキャッチ画像は版権フリー「Rhys AdamsによるPixabayからの画像」
Derwent Valley Mills (United Kingdom) OUV (ii)(iv)
2001年世界遺産登録
■一人の発明による、小さな寒村から工場の町への発展
イギリス中部、ダーウェント渓谷。渓谷の北、ピーク·ディストリクト国立公園から流れるダーウェント川の周囲に、かつてはヒツジが放牧されている小さな寒村がありました。
クロムフォード村もその一つです。
時代は18世紀後半、産業革命の時代。それまで人力で木綿から糸を生成した紡績機を使っていましたが、リチャード・アークライトは水力によって機械が生成する仕組みを実現させました。
その水力を使った工場が、ここクロムフォード村に建てられ、クロムフォード・ミルとして稼働します。
その後このダーウェント川に沿って、ベルパー、ミルフォード、ダービー、など多くの街で工場ができ、一寒村であったこのエリアは一大工場地帯と変貌を遂げました。
アークライトは水力を使った初の紡績工場化とされていますが、水力紡績機としての特許については得られなかったとされているようです。発明家としては残念ではありますが、彼の功績は発明一つではなく、これらの工場によって、労働者の住宅を、そして街へと発展していった点だと思います。
世界遺産に登録されているエリアはそんなダーウェント川に沿って、その工場群や街並みが保存されている地域になります。
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