フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(フランス)

myatsudaによるPixabayからの画像 サンティアゴ巡礼路

※アイキャッチ画像は版権フリー「myatsudaによるPixabayからの画像」

Routes of Santiago de Compostela in France (France)  OUV (ii)(iv)(vi)

1998年世界遺産登録

■スペインへ続く長い旅路が世界遺産

キリスト12使徒の一人、聖ヤコブ。その聖遺物が、スペイン北西部に位置する聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラに眠るとされ、中世においてヨーロッパ各地から集まる敬虔な巡礼者の最終目的地となりました。

ピレネー山脈を越えてスペインの巡礼路に到達するには、フランスを通過しなければなりません。巡礼路は様々にありますが、世界遺産リストに記載されているのは主に彼らがたどった4つのルート(起点はパリ、ヴェズレー、ル・ピュイ、アルル)になります。

特に有名なのはル・ピュイを起点とするルートですが、これだと約1,500kmにもなり、約65日間を要するコースになるそうです!いつか踏破したいと思いつつもサラリーマンには到底不可能な休暇が必要です。

ちなみに亡き息子のバックパックを背に、巡礼地を歩くことで様々な出会いがあり、人間模様があり、最後に涙する映画“星の旅人たち”ではここが舞台になっていておすすめです。

https://www.albatros-film.com/movie/hoshino-tabibito/

なお、スペインにはスペインの巡礼路として別途世界遺産に登録されています、ここではフランス部分について一部紹介しますが、道だけでなく、道中に通る教会・修道院などの建築を多く含み、かつ個別に世界遺産に登録されているものもあります。構成資産としては78か所もあります。

■ピュイ・アン・ヴレからサンチアゴまで(約65日、約1,500㎞)

とくに東ヨーロッパ(ポーランド、ハンガリー、ドイツなど)からの巡礼者が通るルートです。

起点となる(といっても出発点とはどこにも記載はないのですが)町ル・ピュイ・アン・ヴレは、聖母マリアにまつわる聖地として知られ、ノートルダム聖堂などの建物を見ることができます。なおこの聖堂には熱病を患った人たちがそこで寝転ぶと病気が治ったと信じられている”熱病の石”があるということで有名だそうです。

道はコンク、フィジャック、カジャルク、モワサックなどを通ります。コンクはフランスで最も美しい村ともいわれています。

temootahitiによるPixabayからの画像 コンク

アルルからサンチアゴまで(約62日、約1,600㎞)

起点のアルルは「アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」として一部が世界遺産に登録されている街になります。その中でも構成資産の一つである、アリスカンという墓地が、かつては出発地点とされていたようです。道は古代ローマ時代までさかのぼる遺跡のあるアルルを通り、モンペリエ、アングレ、トゥールーズ、オロロン・サント・メールなどを通ります。

falcoによるPixabayからの画像 アルル

パリからサンチアゴまで(約72日、約1,700㎞)

パリの道は北欧の巡礼者が通る道ですが、かつてはローマ人の街道でした。起伏が少なく、自転車でも走れまるようで、もっとも容易なルートのひとつだそうです。起点のパリはもとより、ルートの途中では、同じく世界遺産の「ロワール渓谷」、トゥーレーヌ地方、アンジュー地方、世界遺産「月の港 ボルドー」を通る、世界遺産巡りには最適なルートの一つですね。

Marco DeluciaによるPixabayからの画像 ボルドー

ヴェズレーからサンチアゴまで(約75日間、約1,900㎞)

4本の道の中で最も長い距離になりますが、起点となるヴェズレーには、「サント=マドレーヌ大聖堂(世界遺産としては「ヴェズレーの教会と丘」として登録)があり、経由地としてはリモージュのサン・マルシャル修道院などの聖地を見学できます。またこのルートには、世界遺産「ブールジュの大聖堂」を擁するブールジュを通る道と、ナバラを通る道の二つがあります。

NadrogによるPixabayからの画像  ヴェズレーの教会

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