ブコヴィナ・ダルマティアの主教座施設(ウクライナ)

KazimierzWoycickiによるPixabayからの画像(ブコヴィナ・ダルマチア府主教の邸宅)

※アイキャッチ画像は「KazimierzWoycickiによるPixabayからの画像」

Residence of Bukovinian and Dalmatian Metropolitans ( Ukraine ) OUV(ii)(iii)(iv)

2011年世界遺産登録

■正教会や統治国による様々な建築要素を取り入れた広大な邸宅

ルーマニアとの国境近くに位置する街、チェルニフツィ(旧ブコヴィナ)に残る大学兼邸宅が世界遺産に登録されています。

かつてのブコヴィナ主教区とダルマティア主教区が合併し、19世紀には強大な影響力をもつ地域であったとされ、その府主教邸宅となれば建築家を招聘しての建築コンテストを行ったほどであったようです。

コンテストにより1864年~1882年にチェコ人建築家ヨセフ・ハラフカによる、設計が選出され、建築されました。オーストリア・ハプスブルクに属していたことから、その影響を受けているともされています。

小高い丘の上に広い中庭をはさむような全体構成で、最大の建築である府主教の旧邸宅、礼拝堂、ドームに覆われた十字架型の旧神学校とその付属建築の聖堂、修道院、時計塔など、様々な建築の複合体になっています。

またその建築の一部は現在はチェルニウツィー大学として機能しています。

こうした建築は19世紀の歴史主義建築の顕著な例であり、ビザンチン時代以来の建築的・文化的影響が見られ、さらにハプスブルク家統治時代のギリシャ正教会権力の具現化でもあるとして評価されました。

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