レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院(イタリア)

Dimitris VetsikasによるPixabayからの画像 サンタマリアデッレグラーツィエ教会

※アイキャッチ画像は「Dimitris VetsikasによるPixabayからの画像」

Church and Dominican Convent of Santa Maria delle Grazie with “The Last Supper” by Leonardo da Vinci ( Italy ) OUV(i)(ii)

1980年世界遺産登録

■浸食や爆撃からも免れた奇跡の壁画

ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会。この教会のかつて食堂だった壁には、レオナルド・ダ・ヴィンチが15世紀末に描いた「最後の晩餐」の壁画が残っています。隣接する「ドメニコ会修道院」と共に、世界遺産に登録されています。

現存する教会の設計者は、ルネサンス末期にミラノとローマで活躍したドナート・ブラマンテとされています。彼はヴァティカンの「サン・ピエトロ大聖堂」の主任建築家でもあり、ルネサンス建築を代表する人物であり、もともとゴシック様式であったグラツィエ教会にルネサンス様式を融合させて改修しました。

ブラマンテとダ・ヴィンチは8つしか離れていなかったことからも交流があったのでは、とされています。

立体図 ユネスコHPより

一方でダ・ヴィンチは教会の建築を命じたスフォルツァ家より、教会の改修の一環として食堂の壁に「最後の晩餐」をテーマとした絵画を注文されました。

食堂の壁の延長線上に奥に続くかのような”遠近法”を使い、フレスコ技法ではなく、乾いた漆喰にテンペラで描くという特徴名高い壁画。損傷を受けやすく、完成した後もダ・ヴィンチ存命中に何度も修復が必要となり、しかし修復の度に元の絵が歪められてしまうという事態に陥ってしまいます。

さらに、 第二次世界大戦中には教会が爆撃を受け、大きく損傷したものの、奇跡的に壁画は破壊を免れました。こうした経緯のもと、20世紀に入ってからは、オリジナルの絵に戻すための修復作業が続いています。

janeb13によるPixabayからの画像

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