ルアン・パバンの町(ラオス)

※アイキャッチ画像は版権フリー「41330によるPixabayからの画像」

Town of Luang Prabang ( Lao People’s Democratic Republic ) OUV(ii)(iv)(v)

1995年世界遺産登録 2013年軽微な範囲変更

■母なる水「メコン川」と山に囲まれた自然環境で独自に発展した文化

ラオス北部に流れるメコン川と、その支流であるナム・カーン川が発生している流域に広がる街がルアン・パバンです。周囲は川と山に挟まれて森が生い茂る東南アジア独特の雰囲気。

この地域はブッダが旅の途中で休憩し、微笑みを浮かべた場所とされており、仏教において神聖視されていた場所とされています。中世になると、14世紀から「ランサン王国」の中心地として栄え、交易によって富をもたらしました。

交易の要となったのはやはりメコン川。絹、そして金の交易の要衝となりました。

ランサン王国は幾度の内戦を経て、フランスの仲介が入り、ヨーロッパの文化も流入していきます。こうして20世紀にラオスのビエンチャンに首都機能が移るまで、ルアンパバンはこの国の中心地であり続けたのです。

登録基準にはランサン独自の自然環境と仏教文化、交易が育んだ文化が、フランス等ヨーロッパと混じったことを反映している点が登録基準ⅱに認められています。

AdrienBeによるPixabayからの画像 ワット・シェントーン

町には、寺院や民家の伝統的建造物と、19~20世紀の植民地時代に建てられた王宮や都市建造物が残されていて、中でも「ワット・シェントーン」はその屋根を見ても独特な印象を受けます。

最も洗練された寺と称されるこの寺院の屋根は「母なる水」メコン川で得られる砂金が使われています。この急勾配の屋根はルアンパバン様式と呼ばれ、この町でよくみられる形式です。

本堂裏側のタイルによって描 かれた「生命の樹」のレリーフは素晴らしく、一見の価値があるようで、一度見てみたいものです。

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