フェス旧市街(モロッコ)

MittmacによるPixabayからの画像

Medina of Fez (Morocco) OUV(ii)(v)

1981年世界遺産登録

■町中にアンモニア臭・・モロッコのイスラム王朝最古の都市

モロッコ北部の都市フェスは、現在の首都ラバトに移るまで中心となって発展してきた街です。世界遺産には「エル・ジェディド(新フェズ)」と「エル・バリ」の2つのエリアに分かれて登録されています。

歴史は古く、とくにイスラム教という観点ではモロッコ最古の王都とされています。遡ると9世紀初め、ここはイドリース朝の首都として建設されました。「カラウィーン・モスク」はモロッコ最大級にしてムスリムしか入れないモスクです。

その後イスラムの学校であるマドラサが増えていき、13世紀のマリーン朝時代にはイスラムの宗教、学術の中心となっていきます。

またアイキャッチ画像の中心にあるような、ハチの巣状の物体は「タンネリ」と呼ばれる皮なめし用の染料が入った桶の集まりです。16世紀ごろには革製品の生産が盛んになり、屋根の無い染料工場のように広がっていきました。現在でも当時と変わらない作業が残っています。

ちなみに漂白剤の役割を担うアンモニア臭が町中に広がっているそうです・・・。

9世紀から造られていった、外敵から守るための迷宮のようなフェズの街の構図は、同じくモロッコの都市「マラケシュ」の都市構想から影響を受け、北アフリカやアンダルシア、サハラ付近のアフリカの都市構想に強い影響を与えたいきました。

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