ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群(トルコ共和国)

2011年撮影

Göreme National Park and the Rock Sites of Cappadocia (Turkey)  OUV (i)(iii)(v)(vii)

1985年世界遺産登録

■映画のロケ地にもなった奇岩の絶景

カッパドキアは古代ペルシア帝国ヒッタイト民族の領土であったことから、紀元前の様々な遺跡が残された大地です。またギョレメ国立公園やカイマクリやデリンクユと言った地域に広がる、奇岩が林立する景色が広がります。

これら奇岩は、大昔(約1千万年前とも)に噴火した火山灰の堆積による、凝灰岩の大地に由来します。風と雨により削られた大地はいつしかキノコ型、煙突型ともいわれるような奇岩に形を変えていきました。

特にこの奇岩は白っぽい部分と黒っぽい部分にわかれ、黒い先端部はかつて繁殖した藻類の痕跡だっとも言われています。高い奇岩は20mにもおよびます。

そんな奇岩を利用して、ローマ帝国の迫害から逃げのびたキリスト教徒が隠れ住む住居や教会が現れました。かつては360を超えた洞窟教会や修道院も、今は30を数えるほどになったそうです。

特にウチヒサールのそれらの景色は特に絶景です。

これらの景色はスターウォーズや雪の轍と言った映画の舞台にもなったと言われています。

2011年撮影 遠くにウチヒサールを望む。まるでナウシカの世界。

ギョレメの街にはこれらの奇岩を利用した洞窟ホテルが沢山あります。お湯も出るし、暖房もついていました。

2011年 宿泊したホテル

いろいろと事故もありますが、気球から望むカッパドキアは絶景でした。

2011年撮影 気球からの空撮

■世界遺産登録範囲

  • Göreme National Park
  • Subterranean city of Kaymakli
  • Subterranean city of Derinkuyu
  • Soganli site
  • Karain site
  • Karlik site
  • Yesilöz site

世界遺産に登録された際の評価としては

(ⅰ)ビザンツ帝国による聖像破壊前のものとして貴重な聖像や岩窟教会などが残っている点

(ⅲ)4-11世紀のビザンツ帝国からセルジュークトルコ時代にかけての住居や村、教会などは今無き時代の痕跡であること

(ⅴ)カッパドキアの街は自然的風化や観光地化することで失われつつある伝統的な人々の生活が、なお今も残る重要な例となっている

(ⅶ)上記に記載した大地の美しさと文化の相互作用による環境

コメント

タイトルとURLをコピーしました