カンタベリー大聖堂、聖オーガスティン大修道院及び聖マーティン教会(イギリス)

Wolfgang ClaussenによるPixabayからの画像 カンタベリー大聖堂

※アイキャッチ画像は「Wolfgang ClaussenによるPixabayからの画像」

Canterbury Cathedral, St Augustine’s Abbey, and St Martin’s Church ( United Kingdom ) OUV(i)(ii)(vi)

1988年世界遺産登録

■イングランドを二分する管区で、イングランド国教会の総本山

イングランド南東部ケント州のカンタベリーにあるイングランド国教会のカンタベリー大聖堂および聖マーティン教会、そしてベネディクト会の聖オーガスティン大修道院の3つが世界遺産に登録されています。

イングランド国教会は、地理的には大きく南のカンタベリー管区と北のヨーク管区で区分されます。そして「カンタベリー大聖堂」はイングランド国教会の総本山であり、かつカンタベリー管区の総本山でもあるとされる重要な建築に当たります。

そんなカンタベリー大聖堂は、元となる聖堂が造られたのは6世紀頃とされますが、ノルマン朝を興したウィリアム1世により、ロマネスク様式の大聖堂の建設を命ぜられ、死後1130年に完成したとされます。しかし外観はどちらかというと高さを演出したゴシック様式

それは12世紀に火事により聖堂の内陣が焼け落ち、ゴシック様式に再建されたからです。イギリスにおいては最初のゴシック様式の大聖堂の完成となったようです。その後増改築もされ、最も高い棟”ベル・ハリ・タワー”は15世紀末に完成、12~13世紀のステンドグラスや壁画・柱頭彫刻は今も残ります。

敷地面積はとても広く、カンタベリーの町のおよそ1/5を占めるのだとか。

一方で「聖マーティン教会」は同じくイングランド国教会ではありますが、非常にこじんまりとした簡素なもの。しかしその建設はカンタベリー大聖堂より古く、ローマ時代まで遡ります。

聖オーガスティン大修道院」も起源は古く、6世紀に教皇グレゴリウス1世の命により、聖オーガスティン(聖人アウグスティヌス)がこの地に派遣され、初代カンタベリー司教に任ぜられるとともに、修道院の建築に取り掛かりました。

この修道院は時代とともに数世紀かけて大きく増改築され、現在の形に至ります。

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