グランド・キャニオン国立公園(アメリカ)

PexelsによるPixabayからの画像

Grand Canyon National Park ( United states ofAmerica ) OUV(vii)(viii)(ix)(x)

1979年世界遺産登録

■水平に堆積した大地を抉るように浸食したことで生み出した景観

アメリカ南西部を流れ、カリフォルニア湾に注ぐコロラド川。先カンブリア時代と呼ばれる大昔からコロラド川の浸食が続き、平な地形が抉られ造り出された独特な景観も相まって世界遺産に登録されています。

グランドキャニオンを構成する地層は最も古い層で20億年ともされ、花崗岩から石灰岩まで含まれ、その中には様々な時代の植物・昆虫・サンゴなどの化石が発掘されています。こうした地球の歴史が垣間見える点が登録基準ⅷとして認められています。

こうした地層は水平に堆積してできたため、コロラド川による浸食によって見える断面は水平に線が見え、見事なグラデーションを醸し出しています。 これが広く、比類なき大自然の美しさや世界で最も力強い景観(登録基準ⅶ)とも呼ばれる所以かもしれません。

このダイナミックな谷の深さは最大1,800mとされ、その高低差ゆえに乾燥帯に育成するサボテン~寒帯に育成するアメリカヨツバマツ等の様々な植生を見ることができます(登録基準ⅸ、ⅹ)。ただし、国立公園内では動物に触ることは禁止され、罰則も規定されているそうです。

グランドキャニオンは1965年に巨大ダム建設計画が浮上しましたが、自然保護団体などの反対で中止され、この雄大な自然が保存されることとなりました。

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