英国の湖水地方(イギリス)

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The English Lake District (United Kingdom)  OUV (i)(ii)(iv)(vi)

2017年世界遺産登録

■氷河によって形成され、放牧という人の手によって磨かれた文化的景観

世界遺産委員会ではずいぶん前から複合遺産、あるいは文化遺産として申請していたものの、審議が見送られてきたものですが、2017年には文化的景観という要素を踏まえて文化遺産として登録されました。

文化的景観とは人と自然の関わりにより形成された景観を指します。自然であっても文化的要素として文化遺産と認められる解釈で、ニュージーランドのトンガリロ国立公園が複合遺産になったことをきっかけに広まりました。

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約2300平方kmの湖水地方と呼ばれる地域は、氷河によって削られ、狭く削られた谷が形成され、湖ができています。これらの山の中腹にはハードウィック羊を放牧する伝統があり、農家同士の繋がりを築いてきました。

そして18世紀以降にこの地へやってきた人々により、この険しい環境下ながらも美しい大地へと変えられてきました。ヴィラやガーデン、湖や山々などは写真映えする美しい大地になりました。

またこういった環境はイギリス人にとって行楽の場になり、またウィリアム・ワーズワースをはじめとした多くの詩人による題材になり、ビアトリクス・ポターウィリアムワーズワースと言った作家による作品になったり、様々な文化・芸術へインスピレーションを与えてきました。

提供写真 グラスミアの街

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