秦の始皇陵(中国)

Allan LeeによるPixabayからの画像

Mausoleum of the First Qin Emperor ( China ) OUV(i)(iii)(iv)(vi)

1987年世界遺産登録

■8,000体の兵士像はすべてが異なる脅威の芸術力

紀元前221年に中国を統一した秦の始皇帝が葬られた場所。始皇帝の陵墓から1.5キロほど離れた場所には、副葬品として約8,000体の等身大の兵士や馬などの兵馬俑が発掘され、ともに世界遺産に登録されています。

1974年、この地域の農夫が井戸を掘っていたところ、地中から壺や実物大の兵士像の破片が出土し、これが後の一号坑となったとされます。現在4号坑まで発掘が進んでいるとされますが、兵馬俑があったのは一部のようです。

発掘された8,000体の兵士はどれ一つとして同じものはなく、非常に写実的に造られていることから、実在の兵がモデルになったのでは、と推測されています。

こうした広大な芸術品は1日に70万人の囚人や職人を動員し、約40年かけて完成させたとされます。

始皇帝が最も財力をかけたのがこうした兵馬俑や「万里の長城」に代表される土木工事事業です。万里の長城は主に北方民族”匈奴”から守るために造営されたもの、そして兵馬俑も8,000体はすべて東を向いており、東方6国への睨みを意味しているのだとか。

当時の財力を結集して進めた事業がある一方で、華やかに栄えた秦の時代はわずか15年程度で衰退することとなります。

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